株取引高速化で個人が採るべき戦略とは?

近年、株取引高速化による弊害が露わになってきている。

 

経済指標の発表後の動くや、政府要人の発言に即座にマーケットは反応し、しかも理論から大きく乖離する変動は、日に日に増していっている。

 

HFT(ハイ・フリークエンシー・トレーディング:高頻度取引)の性能は指数関数的に飛躍し、しかも日本では先進国では最も規制の少ない、やりたい放題のマーケットなのだ。

 

悲しい光景が私の古巣の兜町でもその影響が及んでいる。

 

週末の某経済紙にも記載されていたが、システム投資をする余力のない中小証券のディーラー達が職を失っているのだ。

 

彼らディーラー達の手法は「1カイ2ヤリ」で利鞘を稼いでいる。

 

これは証券の専門用語だが、○○1円で買い、○○2円で売ると1円刻みの取引を積み上げていく手法である。

 

だが、HTFの高速頻度が横行する現状では、日経平均先物が10秒で500円近く下落したり上昇したりする。

 

そう、こんな高速に大幅に変動するマーケットでは人間の目で、これまでの様に1円の利鞘を抜く取引などできないのだ。

 

中小証券の地場証券には優秀なディーラーが多くいたが、その彼らもこのテクノロジーの波の中で消えていっている。

 

これは、テクノロジーの進化だからか仕方がない?

 

いや、これは日本の証券市場に百害あって一利なしだろう。

 

なぜそう言い切れるかわかるだろうか?

 

高速高頻度取引を行っているヘッジファンドなどは、私たちは市場に流動性を提供している胸を張って主張する者が多いが、実はこんな流動性はどーもいいというか不要な流動性なのだ。

 

なんせ、どのHTFも同じ様なシステムが組まれているから同じ様な反応をしマーケットが一方向に動いてしまうのだから。

 

そうすると何が起こるか?

 

そう、売買したい値段で取引ができなくなってしまうのである。

 

投資家が流動性を重視する理由は、売りたい時に売れるかどうかのなのだ。

 

しかし、今の高速取引が横行する市場では、確かに売買高は極端に増加しているが、特に急落する局面では一気にストーンと値が落ちて売りたい値段で売れなくなってしまっているだろう。

 

つまり、今の売買高は同じ投資家が高頻度で作り出しているだけであって、本当の流動性とは言えないのである。

 

本当の流動性とは、様々な投資家がそれぞれの相場感によって取引することで、売買高だけでなく、値段も安定するのだ。

 

割安と思う投資家、割高と思う投資家が交錯するのだから。

 

しかし、HTFなど自動売買は同じ動きをするので、人の目では追えないくらいの売買頻度とスピードで下げていくことで、人間では対応できないため、これまでの質の良い本当の流動性を作り出していた投資家たちを排除してしまうことになるのだ。

 

だから、日本ではこの高速高頻度取引を規制する法律が整備されることが必要なのだが、当局の対応が遅すぎるのには遺憾だ。

 

しかし、投資家としては今のマーケットを前提に挑むしかないのだが、どう戦うのか?

 

名門の中小証券は、速度で対応するのではなく、市場の歪みを見つけて稼ぐ手法に舵をきると、上記の記事でも書かれていたが、これは正しい戦略だ。

 

当ブログでも、個人投資家が採るべき戦略を書いているが同じことである。

 

つまり、システムの性能性では太刀打ちできない個人が超短期売買で勝負するのはあまりにも分が悪すぎるのだ。

 

このあたりのことは、別記事で書いているのでご参照頂きたい。

→ → → 個人投資家の最強戦略

 

まさに、個人投資家が採るべき戦略は自分の頭を使い、バカなコンピューター売買が作りだしてくれる市場の歪みを好機に変えることなのだ。

そう、頭を使える投資家かからすれば、今の様なボラタイルな市場は短期的には美味しいかもしれない・・・

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