本日も日本株は上昇しやっと17,000円台へ回帰した。
昨日も記事で書いたが7月後半から相場は様変わりし、多くのファンドマネジャーが今の相場についていけてない。
そう、バリュー株(割安株)相場の波に乗れておらず、ベンチマークであるTOPIXに負けているのである。
具体的に言うと、内需の銀行株、外需の自動車株、シクリカルの鉄鋼株をアンダーウェイトにしたままの中で、これらのセクターが急上昇しているのだ。
当初は単なる一過性のリターンリバーサル(買戻し)と殆どのファンドマネージャーが考えていたようだが、ここにきて無視できないほどパフォーマンスに影響していることから迷いはじめているようだ。
あまりにも遅すぎる。
今からバリュー、外需、シクリカルをウェイトアップしている投資行動が遅すぎるのだ。
なぜ、彼ら多くのプロと呼ばれるファンドマネージャーの殆どが市場の後塵を拝し負け続けるのか?
簡単なことだ。
殆どのファンドマネージャーはサラリーマンである上に、本物のプロはほんの僅かしか存在しないからだ。
それが現実なのだ。
殆どのプロが市場に負ける理由は、現状分析が間違っているからに他ならない。
正しく現状を把握できれば、その延長線上である未来も大体は見えてくるものだ。
株価予測なんて簡単だ!
なーんてことは嘘だが、中期的な方向性を予測することはそんなに難しいことではない。
もちろん、確かな知識とそれを現実に応用する力がいるが。
知識はそのままでは化石だ。
つまり、使えない。
その化石に命を吹き込み現代に蘇らせることで過去の偉人たちの英知を活用できるのである。
少し大げさな表現になってしまったが、そろそろ「株価予測の最強の公式」をお教えしよう。
理論株価の予測だとか、企業価値をDCFで割り出すとか、腐るほど理論はあるがどれもこれも言っていることは同じだ。
しかし、これらの方程式は前提条件がある。
この前提条件が曲者で、今の経済分析に当然ながらあわない。
そして、今の経済に合わすチューニングができる投資家も僅かなのだ。
今の経済にチューニングできる能力あれば、どんな理論株価の算定式使っても株価の方向性はわかる。
なぜならば、本質が解っているからだ。
少し話が長くなってしまったが、以下が「株価予測の最強の公式」である。
「 株価 = 利益 / (要求利回りー成長率)」
どうだろうか?どこかで見た事がある式ではないだろうか?
この式と今の相場を見比べれば現状は読み解けるはずだ。
ポイントだけ言及すると、要求利回りだ。
要求利回りとは、リスクが高い程、投資家は高い利回りを要求するのは当然であることは容易に理解できるだろう。
リスクとは運用の世界ではボラティリティで示される。
そうである、ボラティリティが高いほど要求利回りが高くなり株価が低くなる。
今のマーケットでよく言われているではないか。
そう、ボラティリティであるVIX(恐怖指数)や、日経平均VIが低下しているのだ。
ボラティリティが高い状況では、割安株は買えない。
なぜならば、ボラが高いといことは将来の景気不安がため割安が担保されない。
要は、デフレ資産価値が下がれば、1年後には今の割安は割高になってしまうのだ。
だから、こういった局面では利益の変動幅(ボラティリティ)小さいディフェンシブセクターが買われるのである。
しかし、この利益を割り引くボラティリティが大きく低下した事で、バリュー株の割安度が一気に顕在化することとなったのである。
だが、本格的な上昇はまだまだこれからだろう。
なぜ、そんなことが言えるのかわかるだろうか?
「株価予測の最強の公式」をもう一度見てほしい。
そう、まだ成長率を加味した評価ではなく、単なるこれまで極度に割安に放置された修正に過ぎないのだ。
割高なディフェンシブを売って割安すぎるバリュー株を買っているリバランスに過ぎない。
外国人投資家も国内投資家も未だに日本株をアンダーウェイトのままであろう。
だからこそ日本株のポテンシャルは大なのだ。
「株価予測の最強の公式」に要素に日銀、安部政権の政策がどのような効果を及ぼすのかを理解できれば、日本株のポテンシャルを理解できるのではないだろうか・・・
[…] 次回は、「株価予測の最強の公式」で今のバリュー株のリターンリバーサルの背景を紐解いてみる。 […]