日銀の金融緩和は限界のウソに騙されるな!

先週の日銀政策決定会合にて新たな金融政策の枠組みが発表されたが、大半の金融関係者からの評価は低いようだ。

 

これは追加緩和とは言えないだとか、緩和縮小だとか、金融緩和の限界だといった内容が殆どであるが、これを真に受けると今後の

 

ストラテジー構築が誤ったものになってしまうので気を付けねばならない。

 

今回の日銀の新たな枠組みの金融政策は、緩和縮小でも金融緩和の限界でもない。

 

全くの逆であり、必要とあらば無制限緩和してでもデフレ脱却させるといった黒田日銀の強い意志が込められている。

 

確かに、年間80兆円国債を買うとの制限を撤廃し金利水準をターゲットしたことで、状況によってはマネタリーベースが縮小する事はあるだろう。

 

しかし、このマネタリーベースが縮小するからといって、単純にテーパリングだとか、金融政策の限界だとか騒ぎ、市場を混乱させるのは愚かなミスリードとなるのだ。

 

なぜ、日銀は金融政策の軸を量から質へ転換させたのか?

 

それは、このまま量的緩和を拡大し続けていると次の資産バブルへ発展するリスクが高まるからである。

 

なぜ、これだけ量的金融緩和を続けているのに、期待する程には物価上昇率が上がらないのかわかるだろうか?

 

量的緩和の効果は100%あるのはデフレは金融要因で発生していることからも明らかなのにだ。

 

それは、日本では消費税増税を行い、欧州を中心とするグローバルでも緊縮財政の流れが続いていただろう。

 

そう、景気が弱い時には財政出動すべきなのに、逆に緊縮をしたことから、金融政策の効果が大幅に削がれているのだ。

 

国家が破綻するだとか、財政均衡主義がグローバルに発生したため、それが世界的な低成長を招いた

 

そして、この低成長を下支えしているのが量的金融緩和といった金融政策なのだ。

 

しかし、緊縮財政を継続している限りは金融緩和の効果も限定的となり、更なる追加緩和が必要となってくる

 

それを繰り返すとどうなるか?

 

そう、マネーがジャブジャブになり何らかのきっかけで資産バブル発生のリスクが高まるのだ。

 

しかし、流れが変わった

 

そう、G20で世界経済の安定に向け政策協調を議論され、財政出動を含め政策を総動員する ことを改めて確認していただろう。

 

今の世界の関心事が、低インフレからの脱却であり、そのために緊縮財政から財政出動へ転換してきているのだ。

 

金融政策の重要性と緊縮財政の弊害がG20で確認され、更に伊勢志摩サミットでもドイツは相変わらず緊縮路線を主張していたが、サミット開催国の日本は特に積極的な財政出動が期待できるのだ。

 

実際に、28兆円の経済対策で日本経済を再生させようという安倍首相の計画が発表されているではないか。

 

そう、大胆な金融政策と大胆な財政出動の組み合わせこそが、経済を短期間で一気に回復させるのだ。

 

これを経済用語でポリシーミックスと言う。

 

リーマンショック後に震源地の米国がいち早く経済回復したのは、このポリシーミックスを大胆に実施したからだ。

 

そして、まさに今回、政府・日銀の強固なタッグ・連携プレーがなされているからこそ、日銀は量から質へ政策の軸を転換することが可能と判断したのだろう。

 

財政出動というカードがなければ、2014年の消費税率引き上げという緊縮の愚策の影響があるなか、量の縮小は絶対にできず、逆に量的緩和の拡大が早急に必要であった。

 

しかし、量を拡大しつづけると次の資産バブルの芽がどんどん大きくなってしまう。

 

最も早期に効率的に経済回復を実現する政策が、金融政策と財政政策を同時に大胆に実施するポリシーミックスなのだ。

 

しかも、日銀は今回セーフティーネットも首尾よく設置した。

 

そう、2%の物価上昇率を実現するために、必要とあらばその時の将来の追加緩和の手段を4つ示していただろう。

 

大半の市場関係者は、日銀の将来の追加緩和手段である、「①短期政策金利の引き下げ」と、「②長期金利操作目標の引き下げ」が将来追加緩和をする際の中心になると思っているようだが、これは見当違いだろう。

 

日銀はポリシーミックスの実施でデフレ脱却の確度は高まると考えているのだろうが、もし追加金融緩和が必要となれば、「③資産買入の拡大」と「④マネタリーベースの拡大ペースの加速」が追加緩和の中心となるだろう。

まり、ポリシーミックスでも2%の物価上昇率の実現が難しいならば、上記③④が中心となるが、社債やETFやMBSなど買入資産も国債から拡張し、今の年間80兆円の規模も超え、そのスピードも加速すると考えられる。

 

常々、黒田日銀総裁は言っているではないか。

 

金融緩和に限界はない!とね。

 

国債年間80兆円だけでは、更なるマネタリーベースの拡大とその期間の短縮は無理だが、それは金融政策の限界などではない。

 

買入れ資産を拡大すればいいだけなのだから。

 

黒田日銀総裁が言っている金融緩和に限界はないとの意味すら多くのメディアや市場参加者は理解できないのだ。

 

そう、金融緩和に限界などない。

 

ましてや、金融政策に限界などはないのだ。

 

では、良い休日を。ほな、またね!

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