日銀の追加緩和決定で円高・株高の理由とは?

今月は非常に重要なイベントである日銀金融政策決定会合が控えている。

 

政策の効果と意味を正しく理解できてないと相場で勝てないのは当然だろう。

 

しかし、金融政策の効果と影響を正しく分析できる投資家はほぼ皆無だ。

 

それは、7月の日銀金融政策決定会合にてETF6兆円買い増額を発表し、その後円高・株高となった理由すらまともに理解できている投資家は非常に少数だ。

 

もちろん、それはメディアがデタラメナ内容をエセエコノミストを通じて垂れ流すので、ある意味仕方ないのだが。

 

しかし、圧倒的少数の勝ち組に入るためには、その他大勢の群衆と同じ投資判断を下していてはいけない。

 

今のマーケットはグローバルの金融相場であり、まさに金融政策にマーケットは左右されるのだから、政策分析を読み解けない三流投資家は負け組に陥ってしまうであろう。

 

では、本題に入ろう。

 

少しずつ正しい知識を積み上げ、それを現実と照らし合わせて応用し、使える知識(武器)としていかなければ進歩はしなし。

 

なぜ、7月末の日銀のETF6兆円への増額で円高に振れたのか?

 

以前既に本ブログで説明したので復習となるが( ⇒ 以前の記事

 

世間一般の見解としては、「市場の不安を払拭できる内容ではなかったためリスク回避の円高となった」といった内容ではないだろうか?

 

しかし、これは全く的外れの内容である。

 

それは、マーケットを見るポイントを理解している投資家からすれば当然だ。

 

なぜか?

 

そもそも、101円台の円高に振れたにも拘わらず、株は一時は300円以上日経平均は下落したとはいへ値を戻しているのだから、リスク回避なんかではないことくらいわかるだろう。

 

そして、これだけの円高が進行したにも拘わらず、外需の代表格であるトヨタは上昇し、しかも日経平均株価も値を戻した。

 

なぜか?

 

それは、世間一般の理解である不安を払拭できずリスク回避とは逆で、実はリスクが一気に低下したからこそ円高でも株高で反応したのだ。

 

なぜそういえるのか?

 

マーケットのリスクとは?

 

そう、ボラティリティである。

 

日経平均ボラティリティインデックスが、実は7月末の日銀追加緩和で一気に低下しているのだ。

 

以下のチャート見れば一目瞭然だが、これまでは40近くで推移していたのが、日銀のETF増額で一気に10以上もリスクが低下したのだ。

 

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リスク(ボラティリティ)が低下すれば株の上昇要因となるのは常識だろう。

 

理論株価を割り出すのは、利益をリスクで割り引くのだから。

 

しかし、群衆である殆どの投資家は日銀の政策の意味と効果を理解できないから、株価があれだけ乱高下するのだ。

 

だが、一流投資家は理解している。

 

だから、あの乱気流の様な相場の中でも銀行株は暴騰していただろう。

 

これから景気不安が高まるなら市況の先行銘柄である銀行株が暴騰するわけがないのだ。

 

何が、日銀のETF増額は市場の不安を払拭できずリスク回避の円高となっただ!

 

市場の不安を実はぶっ飛ばしていることを理解すべきだろう。

 

(理論株価の出し方はこちらを参照 ⇒ 株価予測の最強の公式

 

では、ETF増額は増加分の3兆円弱は実質の量が増えたにも拘わらず、なぜ円高となったのか?

 

当然だがリスク回避の円高なのではないことは既にご理解して頂いているだろう。

 

それは、マネー総量自体の伸びのインパクトは限定的だったからだ。

 

つまり今回は質的緩和でリスクを直接的に引き下げたことで株高となった。

 

しかし、マーケットはマネー総量が増える、つまり実体経済の回復までは先取りしていないということだろう。

 

為替も所詮は需給で動く。

 

つまり、相対的に増加量の多い通貨が安くなるのだ。

 

マネー総量=貨幣回転率×マネタリーベース

 

そう、今回の質的緩和は日銀のマネタリーベースの増加量は限定的で、貨幣回転率つまり景気が良くなり信用創造が旺盛になるまでは織り込んでないということだろう。

 

あくまで、今回の日銀ETF増額は日銀と政府が狙っている債券から株への資金移動であるポートフォリオリバランスを進めるためにリスクの低下を発生させたのだ。

 

そして、株高は資産効果を企業と個人、日本経済を底上げする効果が出てくることとなる。

 

それをマーケットが意識した段階で円安が進行することとなるのである。

 

(為替の方向性の分析はこちらに詳しく書いている ⇒ 一流の為替分析法

 

あと、更に言えば、今の日本経済への優先度としては円安よりもリスクを低下させる質的緩和が必要だということだ。

 

間違っても量の限界などありえないのだ。

 

それは、黒田日銀総裁が何度も言っているが、全くメディアや御用エコノミストは理解しようとしないが。

 

以下のチャートは実質実効為替レートのチャートだ。

 

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そう、実は今の水準でも物価と各国の取引量を考慮した為替は、80年代バブルやサブプライムショック前の2006年当時以上の円安水準なのだ。

 

そう、今の名目為替レート水準でも十分すぎる程、日本の外需企業は競争力を有しているのだ。

 

ここからもわかるが、9月20日・21日の日銀金融政策決定会合でも、質を軸に量へ展開していく可能性が高そうだ。

 

黒田さん!

 

日本経済復活のための決断を期待しています!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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