日銀の追加緩和でなぜ円安になるのか?

特に今年は為替の変動が非常に大きいと実感している投資家も多いだろう。

 

円安に推移していたのに、いきなり1日で5円以上も円高になったりと非常にボラタイルな相場が続いている。

 

しかも、今の日本はこの為替の変動がもろに日本株を直撃するのだ。

 

円安で株高、円高で株安へと為替と株の相関性が非常に高まっている。

 

本題に入る前になぜ為替と日本株の連動性が異様に高いかわかるだろうか?

 

2012年以降ドル円は円安つまりドル高が昨年まで続いていたが、米国はドル高になっても株安どころか史上最高値を更新し続けていただろう。

 

一方で日本は80年バブル崩壊以降、円高不況で苦しんだり、直近でも円高株安となっている。

 

なぜこの違いが発生するのか?

 

そう、内需が悪すぎることから外需への依存度が高くなっている日本経済は為替への感応度が高くなっているということだ。

 

でもこれって昔、学生の頃に習った常識からすると違和感を感じないだろうか?

 

経済の強い国の通貨が買われると習った記憶があるし、実際にそのように考えている投資家も多いだろう。

 

しかし、為替の方向性を読み解くカギはそこにはないのだ。

 

これは、日銀の追加緩和の期待が高まると円安へ振れることとも繋ってくる。

 

なぜ、日銀の追加緩和の期待が高まれば円安になるのか?

 

簡単な事だ、円の量が相対的に増えると円の価値が下がることくらいは需給の関係からも常識的に理解できるだろう。

 

しかし、ここである疑問を抱く人もいるだろう。

 

今年に入り円高で推移しているが、2013年4月以降から日銀の異次元緩和が続いているから円の総量は増え続けていることに変わりはないんじゃないの?

 

なのになんで円高に振れているの?とね。

 

う~ん、これはなかなかいい質問である。

 

確かに、日銀の異次元量的金融緩和は続いている。

 

しかし、ここで考える円の総量は単純に日銀の資金供給量ではないのだ。

 

円の総量とは、日銀の供給するマネタリーベース×貨幣回転率(銀行の信用創造機能)である。

 

この式からなぜ日銀の量的金融緩和政策が続くなかで今年に入り円高に反転したかわかるだろう。

 

そうだ。

 

日銀の供給するマネタリーベースは継続して増えているが、貨幣回転率つまり銀行の信用創造機能が低下つまり景気停滞でお金が回り具合が低下したのだ。

 

なぜそんなことになったのか?

 

そうである。2014年4月に実施した8%への消費税率引き上げにより景気回復が一気に鈍化したからである。

 

しかも、内需がデフレから完全に抜け出せていない脆弱な日本経済にとってこの円高は致命傷となる。

 

では、どうすれば円安に回帰するのか?

 

上記の式からもわかるだろうが、日銀の追加緩和で量を更に増やすか、財政出動で信用創造機能を高めるかもしくは、日銀の質的緩和でETFを買い上げ株式市場上昇から資産効果で信用創造機能を高めることが必要なのだ。

 

だから、来週の7月29日の日銀金融政策決定にて日銀の追加緩和は何としてもやらなければならないのだ。

 

間違っても追加緩和見送りなどすればマーケットは牙を剥き日本経済に打撃を与えることとなるであろう。

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