トランプの経済政策で為替はドル高ドル安?

トランプ政権始動!米国第一主義は危険なのか?

 

 

1月20日ついに「まさか」のトランプ大統領が「現実」になった。

 

就任演説ではサプライズはなかったが、これまでと同様にアメリカ第一主義の内容を繰り返し述べていた。

 

グローバリズムを否定したアメリカニズム(米国第一主義)のベースは、TPP離脱、国境税、NAFTA再交渉などが示す通り強烈な保護主義である。

 

トランプ新大統領は就任演説で経済政策の基本ルールを「米国製品を買い、米国人を雇う」といった単純なものであると示し、貿易、通貨政策の強硬な介入を行なうようだ。

 

主要メディアや専門家の意見の殆どが、このトランプ政策の内向きな保護主義にネガティブな見解を示している。

 

大体がこんな内容だ。

 

保護貿易政策は短期的には効果があるが、米国内での生産・雇用の徹底はコストアップとなり、また貿易戦争になれば世界的な企業の投資マインド低下や生産性低下となり、長期的には米国自身にもグローバルでもマイナスだと言われている。

 

しかし、実は世間一般ですこぶる評判の悪いトランプ発言の多くが、実は理に適ったものなのだ。

 

 

アメリカ第一主義は当然の流れ?

 

 

トランプ大統領は、米軍基地の他国へのコスト転嫁や北朝鮮問題は中国に処理させるや他国が米国の軍事力を勝る事を許さないなどの主張から米国さへ良ければOKで、世界の平和や自由を支えようという使命感が無いと危惧されるが、実はこれはある意味当然なのだ。

 

例えば、寄付をする人を考えてほしい。

 

自分や自分の家族を犠牲にしてまで寄付をする人は99%以上いないであろう。

 

マザーテレサや人知を超えた偉人は別として、通常は金額の大小ではなく、自分たちの安心、安全を確保できた上で、余った余力で自分のできる範囲の寄付、援助をするのが人間の特性である。

 

自分が幸せでないのに他人の幸せを願い実行できる人間なんて皆無に等しいのではないだろうか。

 

まずは自国、自国民の幸せを第一に考え求める事は当然であって、それだけ米国の格差社会が深刻であるということのなのだ。

 

もちろん、自分が幸せになるために人を犠牲にしていいなど地球がひっくり返っても思わない!

 

しかし、経済的・歴史的な視点からもトランプ大統領が米国第一主義の保護主義を掲げ米国民が賛同することは理に適っている面もあるのだ。

 

 

米国の株価は市場最高値で個人消費も強いのになぜ物価が低い?

 

 

トランプ大統領の貿易保護主義には、貿易相手国に利益と雇用を奪われてきたとの認識がある。

 

これは今の自由貿易主義の観点からすれば言いがかりで横暴な発言に聞こえるが、実はある意味正しい認識なのだ。

 

なぜだかわかるだろうか?

 

それは米国景気が強いにも拘らず物価が上がらない状況を正しく認識できていれば容易に理解できる。

 

米国の住宅販売、自動車販売など高額商品の売れ行きは過去最高水準に好調だ。

 

個人消費の中で最も高額商品に位置する自動車、住宅販売が活況ということは、かなり経済が強いということが自身に置き換え考えればより理解できるだろう。

 

そして、S&P500米株価やNYダウ米株価など米国の株価は史上最高値を更新中である。

 

米国GDPの7割は個人消費が占めているが、この個人消費が強く需要が旺盛なのに物価はFRBが目標とする2%にすら届かず低インフレから脱せない状況が続いている。

 

なぜか???

 

それはドナルドトランプ大統領が否定するグローバリズムが影響している。

 

今の経済はまさにグローバルで考えないと理解できない。

 

つまり、米国の個人消費、国内景気は堅調だが欧州やアジアなど他国の内需は弱く設備稼働率は低いことから、米国の好調な需要は他国の供給余力が吸収することとなるのだ。

 

もし、米国以外の他国の内需が米国同様に強ければ、米国の強い国内需要は他国でも十分に吸収できずに需要が逼迫し物価に上昇圧力がかかることとなる。

 

わかるだろうか?

 

トランプ大統領からすれば、欧州の愚かな緊縮財政はじめ他国の内需低迷が米国の需要を吸収してしまうことで、米国は低インフレに陥り、格差社会が助長され、米国の雇用も利益も他国が奪っているという理屈になるのだろう。

 

 

無能なお前らと共倒れは御免だ!

 

 

トランプ大統領の発言は過激で感情的で知性が無いと思っている人は多いだろうが、トランプ大統領からすれば、お前らがバカでいつまでたっても自国の経済すら回復させれないから俺たちまで被害被ってんだろうが!もう我慢できねぇ!無能なお前らと共倒れは御免だ!

 

と思って保護主義に走っているのではないだろうか。もちろん、トランプ大統領と話す機会なんてあるわけないので真実はわからないが、客観的状況からの私の妄想だが。

 

 

トランプがドル高牽制?トランプ政策はドル高必至だろ!

 

 

トランプ大統領がドル高牽制の発言をする一方で、財務長官に指名されたムニューチン氏は長期的に強いドルが重要と述べたことから、政権内で意見の不一致が露呈したと主要メディアは報じていた。

 

はぁ!?何を言ってんだかって感じだ。

 

常々トランプ氏は言っているだろう。私の発言にはディール(取引)が含まれていると。

 

政治での発言を額面通りに受け取ってどうする!

 

商売だけでなく、政治では国益をかけたもっと高度な駆け引きがあって当然ではないか。

 

では、トランプ氏のドル高牽制の真意は何か?

 

そうだ。

 

単なる口先介入であってトランプ大統領の真意は強いドルを望んでいる。

 

しかし、強すぎるドルは、特に今の段階での強すぎるドルは困るのである。

 

わかるだろうか?

 

トランプ大統領はアメリカ第一主義の保護主義から輸入車に関税をかけたり、米国内での投資拡大や雇用創出を行う企業を優遇する政策を行おうとしている。

 

つまり、関税をかける以上にドルが強くなりすぎると懲罰の意味も効果もなくなってしまうのだ。

 

実際に、メキシコ製品に高関税をかけるとトランプ氏が脅したことで、メキシコペソ安ドル高が進行し、よりメキシコの輸出競争力が高まっている。

 

しかもまだ高関税もかけてないのにメキシコの競争力が上がってしまってはトランプ氏のストラテジーからすると障害となるのだ。

 

他国で生産し輸出するよりも、米国内で生産し米国人を雇用する方がメリットある経済構造をつくろうとしているなか、高関税を打ち消す程のドル高はトランプ政策の泣き所となりかねない。

 

しかし、トランプ大統領の真摯は強いドルであることは間違いないだろう。

 

米国のGDPの7割は個人消費つまり内需だ。

 

そして、トランプ経済政策は内需拡大で高成長を達成しようとしている。

 

10年で1兆ドルのインフラ投資のインパクトは尋常じゃないことを理解している投資家が米国株高を主導しているのだろう。

 

リーマンショック後の金融危機下でオバマ政権が実施した大規模財政対策でも2750億ドルだ。

 

これでも米国は100年に一度の金融危機から世界で真っ先に回復し真っ先に史上最高値の株高を演じただろ。

 

今の米国はFRBの資産規模も過去最大に膨らませた金融政策を維持しており、その中で巨額インフラ投資を行えばインフレ圧力が当然かかってくる。

 

インフレを抑制しながら持続的な成長を実現するには、ドル高と供給力強化(設備投資)が必要となるのは容易に理解できるはずだ。

 

トランプ政策は今の世界の課題である低成長、低インフレ、低金利の3低から真っ先に米国を脱出させ、またドル高を誘発させる政策なのである。

 

しかし、先ほど説明した通り強すぎるドルは望まないもののドル高を止める手段も口先介入しかないといったところがトランプ大統領のドル高牽制発言の真意であろう。

 

トランプミクスは投資家の視点からすれば、まずは買いだと考えている。

 

「まずは」だ。

 

行き詰まった既存の体制を壊し創造する第一フェースとしてはトランプミクスは絶大に効果を発揮する可能性が非常に高い。

 

しかし、第2フェーズで政策転換できるかが今の米国民の期待が成就するか失望にかわるかを分かつこととなろう。

 

そこまで理解していれば、トランプ大統領は危ない暴言王ではなく稀代の天才だろうが、まだそこまではトランプ大統領の真意はわからない。

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