働き方改革で残業代ゼロで困窮?本当の目的とは?

「来月から残業ダメだから、あっ、でも仕事は減らないけどね、何とかよろしくねぇ~!」

って、おいっ、無茶いうなよって感じの企業は今すごく増えているのではないだろうか?

仕事は減るどころか、逆に人が減り一人あたりの業務が増える中で、残業時間を大幅に圧縮する動きが、かなり強制的に企業で行われ始めており、至る所で不満の声を聞く。

確かに、月間15万の残業代もらってた社員が、月5万の残業代になれば大きな痛手となり、生活が苦しくなるサラリーマンも多分に発生するのも事実だ。

しかし、これは過渡期の一時期のことだろう。

働き方改革の目的、真の狙いとは

この働き方改革の本当の目的は、何も電通社員のあの悲しい事件が発端として、残業代を減らす事でも、コスト削減でもない。

今年に入り、プレミアムフライデーやノー残業デーや早帰りデーやら、半ば強制的に帰らされたりと、労働者からすれば、何いきなり無理いっちゃってんの?ってくらいの反応も多いのではないか。

だが、働き方改革は、アベノミクス第3の矢、構造改革の柱に位置づけられており、日本の労働生産性を改善するための最良の手段になるとされているのである。

そう、働き方改革とは、デフレ脱却つまり日本を持続的な成長する国とすべくアベノミクスの一環であることを理解しなければならない。

目の前の急激な変化を一歩引いて、働き方改革の真の狙いを理解すれば、もっと前向きに残業減らすだけでなく、意識的に自分自身を成長させる事へ歩み出せるだろう。

働き方改革と言えば、過労自殺の問題や残業時間の上限など、働く時間の短縮が何かを話題になりがちだ。

まぁ、それは仕方が無いだろう。

何せ、当面真っ先に影響が出るのが、この残業時間減少からくる残業代の減少なのだから。

しかも、仕事が今まで以上にフル回転でやらないと、これまでの業務のクオリティを維持できないのだから尚更苦しいのだ。

しかし、繰り返し言うが、働き方改革の目的は、コスト削減でも残業ゼロもない

コスト削減はあくまで一つの手段であって、真の目的は生産性の改善なのだ。

しかも、生産性アップで利益総額も増やし経済成長を目的としているのだ。

生産性が改善されても、利益額の絶対額が減少していれば成長できないから、それでは意味がない。

巷では、労働時間減少から給与が減る懸念を抱かれているが、確かに過渡期はそうだろうが、結果的に至る所は、企業の付加価値増加であり、そうなると当然、労働者への分配原資の増加から給与も増えることとなるのだ。

働き方改革での労働生産性の改善とは、従来よりも分母のコストを減らし、分子の付加価値は従来よりも増やすことを目的としている。

働き方改革で個人も国も成長できる理由とは

そんな都合のいいことができるの?って思う方かいるだろうが、それは十分可能なのだ。

ここもとスチュワードシップコードとかコーポレートガバナンスといった言葉を聞くことが多いだろう。

投資家からなら当然だが、企業も投資家も日本版スチュワードシップコードから経営の効率化を求められROEの改善(資本の効率性)を迫られている。

これも持続的な成長のために日本版スチュワードシップコードが発行されたのだ。

そう、単なるコスト削減ではなく、それ以上に付加価値の増加を日本は一丸となって取り組み始めているのだ。

そして、重要なキーワードが「生産性の改善」である。

なぜ、生産性を改善すれば付加価値の絶対額が増加するかわかるだろか?

それは、生産性が改善すると時間が余る

そう、人類は時間を余らせ、その余った時間で新たな事へ取組むことで進化してきたのだ。

これは、企業単位、一人の人間単位でも同じである。

時間は誰に対しても平等に1日24時間だが、それを30時間、50時間にできる者がより進化し優位なポジションにつくことができる。

この意味がわかるだろうか?

1日に1つの事より、3つ、4つ、5つの事を学べる生産性の高い人の方が進化速度は圧倒的に早くなる。

経済成長率は「労働+資本+技術進歩率」の寄与に分解される。

この式からも労働を減らして経済成長率が下がっていたら意味ないこともわかるだろう。

イノベーションこそが国も個人も救う理由とは

そう、技術進歩つまり持続的なイノベーションを日本経済に構造的に取り入れる取組が働き方改革の本質なのだ。

創造的破壊で有名なヨーゼフ・シュンペーターは「経済発展の理論」でイノベーションという概念を発明したが、このイノベーションは「新結合」と訳されている。

技術進歩、イノベーションとは既存の要素の組合せ(新結合)なのである。

そう、労働時間の効率化により生産性が高まり、そこで生み出される余った時間を、新しい技術や仕事のやり方などへ振り向けることで、イノベーション(新結合)が起こるのである。

また、生産性を重視することで一つ一つの判断に重みが出て集中力もアップし良い意味での緊張感も生まれるだろう。

限られた時間や利用できるものなど制約があるからこそ創意工夫、アイデアが生まれイノベーションへ繋がるものである。

時間も資金も法も何の制約もなければ、誰も苦労して創意工夫をこらすインセンティブなど湧くはずもない

働き方改革の推進で、労働生産性の改善を求められ、様々な誤解や混乱から苦しんでいるサラリーマンも多いだろう。

しかし、これは国、企業、強いては自分自身のトランスフォーメーションのために必要なことだと理解し前向きに取り組んでほしいと思う。

そう遠くない未来にやってくる格差社会で少数の勝者となるために。

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